オープン・カフェで楽しむ人々(リッチョーネにて)
ヨーロッパの人々はオープンテラスで食事や喫茶を楽しむのが好きである。ヨーロッパの人々・・・とはいっても、私がこれまでに訪れたヨーロッパの国は10ヶ国に満たない。たったそれだけの体験でそういうのも何だが、これは間違い無いと思う。
5年前にドイツのデュッセルドルフに行ったときは、オープンテラス(つまりは屋外)に向かってヒーターをつけ、それで暖を取りながら人々は食事を楽しんでいた。
今回のイタリアでは、ボローニャで昼食をとった際、外に出されたテーブルでの食事となったのだが、そこはそのレストランの敷地内というわけではなく、道路にテーブルを並べて営業をしていた。
流石に車が激しく行き交う通りというわけではなく、一本裏通りに入った場所ではあったが、それでも歩行者天国というわけではなく、車の通行もある道路であった。
椅子に座って食事を撮っている人と、徐行しつつ往来する車との距離は高々50cmほど。それでも誰も文句をいうわけでもなく、レストランの客は食事を楽しんでいるし、ドライバーはゆっくりと車を動かしていた。
リッチョーネのレストラン
リッチョーネにて
どうしてそこまでして外で食事をしたいのか。不思議で仕方がなかったが、今回「ひょっとしてそういうことなのだろうか?」と思い当たるようなことがあった。
それは、ボローニャで2回目に昼食をとった時のこと、レストランの室内のテーブルに案内されたのだが、四方が石の壁で、窓もなく、ものすごい圧迫感を感じた。スペース的に決して狭いというわけではない(そのレストランは決して広いわけでもなかったが)。ただ石の壁に囲まれてしまうと、なにか迫ってくるような感じで、非常に違和感を感じた。体格的に欧米人と比べると大きくない私ですらそのように感じるのだから、彼らからするとその圧迫感たるや相当なものではないだろうか。
寢るときなどは守られている感があっていいかもしれないが、食事を楽しみたい時にはそのような圧迫感から開放されたい。そういう気持ちが働いて、あれほど外で食事をしたがるのではないか。
石の壁に飾られた風景画を見ながらそんなことを考えつつパスタを食べた。
ラベンナにて
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