2013-01-28
先週かかりつけの医者に行って常用している血圧の薬を処方してもらった。帰りに薬局に行って薬を購入したのだが、薬剤師さんが薬を準備している間、局内(?)に貼ってあるポスターが目に止まった。
「むずむず脚症候群」
について書いてある。むずむず脚症候群とは、夕方から夜にかけてじっとしていると足がムズムズして痛かったり痒かったりという症状が出る病気で、そのために足を動かさずにはいられなかったり、夜眠れなかったりということになるらしい。
初めて見る病名だったので、ポスターの内容を呼んだのだが、最後の方に小さな字で、
この病気は「レストレスレッグス症候群」又は「下肢静止不能症候群」とも呼ばれています。
と書かれていた。
まあ「レストレスレッグス症候群」というのは、"restless legs syndrome"という英語だと思うが、その後の下肢静止・・・というのはこの英語名を訳して病名にしたものと推測される。
これを見て思ったのだが、「むずむず脚症候群」というと、なんだか大したことない病気の様に思えたのに「下肢静止不能症候群」というと、とたんに難病の様に思えるから不思議である。
逆に「下肢静止不能症候群」というと、どんな症状だかイメージしにくいが、「むずむず脚症候群」だと、説明を読む前からなんだか症状がイメージ出来るネーミングのように思う。
従来は専ら漢語風というか、音読みで病名をつけていたと思う。「むずむず・・・」の様な口語風の病名が使われるようになってきたのは最近のことのように思える。まあ今でも正式名称は漢語風で、口語風の病名は「通称」として使われているという気がするのだが。
病名の付け方としてはどちらがいいのだろう?漢語風だと「ひょっとして大病かも」といらぬ心配をすることもあるかもしれないが、会社に「むずむず脚症候群で昨夜は眠れなかったので、今日は休ませて下さい。」とはちょっと言いにくい。
小学生の頃、手足口病にかかったことがある。母と病院に行き、先生に「手足口病です」と告げられたわけだが、病室を出た後、「あなた手足口病なんだって。そんな名前の病気もあるんだね。」と笑われた。
まあ症状がそんなに大したことなかったということもあったと思うが、ネーミングの「柔らかさ」が、それを聞いた母に安心感を与えたという部分もあったと思う。いずれにせよ微妙な話である。
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